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漢検なんか受けるな! 「日本語力の磨き方」 田村秀行 [本]

 私がまだ学生だったころ、「漢字検定」というのができたというのを聞いて、「英語検定」の真似だろうけど「漢《字》」なんか検定してどうするんだろ、と思ったことを覚えています。
 その後、まったく興味もなく、問題など見る気もなく、三〇年以上も過ごしてきましたが、ここ数年のすさまじい漢字ブームに危機感をもって(その理由は第五章に述べます)、漢検の受験者も増えているのだろうと思ったら、増えているどころではなく、「250万人の漢検」などというキャッチフレーズを目にしました。いくらなんでもこれはまずいと思ったので、前々から考えていることを『漢検なんか受けるな!』という標題で書こうと思い立ちました。
 そこで、とりあえず問題を見てみる必要があるので書店に行ってみると、過去問が級別に並んでいましたから、常用漢字の範囲内の最高級であるらしい2級を買ってみることにしました。ざっと見てみると、内容は昨年度に実施された一三回分の問題です。一年度にそんなにやるのかと思いましたが、とにかく過去問だけで、一回分が4ページです。そして、解答が別冊になっているのですが、単に解答だけで解説も出題の狙いも何もありません。両者合わせて100ページほどの薄い本です。
 中身をチラッと見ただけで、もうおおよそのことはわかりましたが、批判本らしきものを書くのに相手の実物をもっていないというわけにもいかないですから、その一冊だけ買うことにしてレジに行きました。初めから買うつもりでしたし、本が薄いということもあって、それまで値段を見ていなかったのですが、そこで値段をいわれて、まさに《愕然》としました。当然お釣りをもらうつもりで1000円札を財布から出していたのですが、なんと1260円(税込み)だというのです。もし前もって値段を見ていたら、いくら資料にするためだといっても買うのをためらったかもしれません。《こんな本が、本体1200円》。「!」をつけるならば、五つくらい付けたい気持ちでした。

この本は2007年11月9日に発行された本です。
やはり、田村氏はすごい。

PHP研究所、定価952円です。

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