父母用に携帯電話を買いました。

父は８０歳にして、ぶどう膜炎で視力を失いました。
寛骨臼を骨折し、今はリハビリ病院に入院しております。
個室に入院しておりますので、話し相手がおりません。
視力がありませんからテレビを楽しむこともできません。
リハビリ病院に転院する前はラジオを聞いておりました。
しかし、リハビリ病院は電波受信状況が悪くラジオを聞くことができません。
リハビリをする以外は車いすなどに座るかベッドに横になって、真っ暗闇の中でぼーっとしいるだけです。
そんな気の毒な父に携帯を持つことを勧めてみました。
携帯があればいつでも母としゃべることができるからです。
すこしは気休めになるでしょう。
入院生活の愚痴も言えないのですから。
めったにモノを欲しがる人ではないのに、携帯を持ちたいという意思表示がありました。
転院する前の病院で、そこは大部屋でしたから、周りの患者さんが携帯で楽しく会話をしていたのがうらやましかったのかもしれません。

今日携帯を契約してきました。
視力のない父がうまく携帯を使って母と話してくれるとよいのですが。
携帯は嫁が契約してきてくれました。
母がはく歩きやすい靴も嫁が買ってきてくれました。
父のリハビリ用のジャージも嫁が買ってきてくれました。
感謝しています。
それに引き換え俺の体たらくは、情けない。

俺が死んで、保険金で恩返しをしたいのですが、今の保険金額ではすぐになくなってしまいます。
もっと巨額の保険に入るにはお金がありません。
生きてたくさんのお金を稼ぐしかありません。
それには今みたいなことをしていては稼げません。
どこでボタンをかけ間違えたのか。
なんでこんな窮地に追い込まれているのか。
畜生。

らくらくホン。

父は、要介護５です。
現在リハビリ病院に入院中の８０歳です。
８０歳にして盲人一年生です。
そんな父に今日携帯を渡してきました。
視力を失ってしまった父はテレビを見ることができません。
ラジオの操作もうまくできません。
自宅にいる母は体が強くないので病院に毎日通うことはできません。
話し相手もいない父はリハビリ以外はやることがありません。
携帯を使って母と話してくれればと思い、携帯を買いました。
父は受信するだけです。
受信ボタンにシールを貼り渡しました。
母からの電話を受信できてうれしそうに話していました。
母も今回初めて自分の携帯を持ちました。

母の携帯に私の電話番号を登録しました。
「じゃ、俺の携帯に電話かけてごらん。練習だよ。」
そして母は言いました。
「えーと、お前の電話番号を書いた紙はどこやったっけ。」
ははは、うまく使えるようになるまでは時間がかかりそうです。
携帯を持っていながら、外出時に緊急事態が発生したときは公衆電話を探しそうな母、です。

帰宅して妻子と夕食です。
テレビを見て、楽しそうに話す妻子です。
何事もないように楽しそうにしています。
俺がもっとちゃんとしていればなあ。
悪いことは全部オレのせいだ。

妻子が不幸せになるくらいなら、死んで金を残します。
自殺した場合には保険金はおりるのだろうか？
最後の手段としては、自殺はだめだな。
意味がない。
愚か者のすることだ。

同じような年齢なのに。

「末期がんと闘いながら一人芝居で長崎原爆を伝える」７９歳の渡辺司さん。
昨日（8月9日）の朝日新聞の「ひと」を読み、立派な方だと思いました。
うちの両親は、病気に負け、惨めな老後を送っています。
年をとるまで、どうやって生きてきたかで老後が異なってくると思います。
うちの両親ときたら、本は読まない、夫婦で本音を話さない、運動はしない、お金のことは知らない、
学力はない、、、、いいとこ無しです。

８０歳くらいの方が、元気にランニングをしている姿を見ると、とてもうらやましいです。

子供は親を選べませんから。

今日も私の父は特養で、無駄な一日を送ります。
今日も私の母は実家で、無駄な一日を送ります。
くだらない人生だね、二人とも。

お父さん、お母さんの子どもで生まれてよかった

よく結婚式で聞かれる台詞
「お父さん、お母さんの子どもで生まれてよかった」

そんなこと言える人がうらやましい
幸せなんだよね

「もしあなたたちの子どもとして生まれてきたら
こんな苦労はしなかったよ」
「子どもは親を選べない」

「もう少しまともな親のもとで生まれたかった」
運命だからしかたがない。

絶望名人カフカの人生論

「将来にむかって歩くことは
ぼくにはできません。
将来にむかってつまづくこと
これはできます。
いちばんうまくできるのは
倒れたままでいることです。」

去年の日記を開いて、見つけたメモです。

職員室でカフカの名前を出しても、知らないという反応がありそうで、
ほんと無知だ。


今日は、実家に行った。
弟は、役立たず、
母は、弟に怯え、
父は、入院中、

絶望、、、

昨日は父親、今日は母親。

昨日は入院している父のところに行きました。
細菌性肺炎という病名で、すでに３週間ほど入院しています。
今年に入って、３回目の入院です。

生命保険に入っていてほしかった。
もう１０数年前に、なぜか、いつの間にか、解約していました。
入院しても、死んでも、お金になりません。

退院したところで、特養でも寝たきりですから、何も変わりません。
何かあったとき、特養では、対処できないので、病院に入っているのでしょう。
入院予定計画にサインさせられました。
あと２週間だ、そうです。

父の部屋があるフロアーは、死にきれない方ばかりがいらっしゃいました。
なぜ生きているか？

今日は、母親に「靴」を届けました。
歩きやすい靴です。
転んで、骨折でもされると困るし、、、

弟よ、
なぜまだ生きているんだ。
すべてはお前のせいだ。

妻、子供たち、
ごめんな。

逆転してえなぁ。