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「偶然のチカラ」植島啓司著。 [本]

p195~
それにしても、世界中で日本人ほどくよくよ思い悩む民族はほかにはいない。必要以上に失敗を恐れる気持ちも強すぎる。一度の失敗で立ち直れなくなるのも特徴的で、これはそう簡単には直らないかもしれない。どうしてそんなことになったのだろうか。

現在の日本では一日一〇〇人弱が自殺しているという。これはとんでもない数字だ。人口一〇万人あたり二四人で(平成一七年、厚労省のデータ)、先進国のなかでもずば抜けてトップを独走中である。

海外では、バスや電車などの乗り物は遅れるのが当たり前だし、うっかり乗り場を通過することだってある。レストランの店員もスローで、いつまでたっても順番が回ってこない。すべてマイペースでそれはそれでまた楽しくやっている。それにひきかえ、日本ではバスがちょっとでもルートを外れたりすると新聞沙汰にまでなる。電車も同じで、「ただいま一五分ほど遅れています。大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません」というアナウンスがしょっちゅう入る。電車のオーバーランなどは決して許されることではない。非難ごうごうで運転手は処分を受ける。のろい店員はクビだ。

しかし、一五分くらい遅れただけでアナウンスが入ったり、謝罪の放送があるのは、おそらく世界中で日本だけだと言ってもよい。世界では、電車やバスはきちんと来ないのが当たり前だし、みんなそんなことには慣れっこになっている。レストランでもみんなおしゃべりしながら気長に待っている。

どうしてわれわれの国だけが運転手や店員らを処分したり、再教育したり、クビにしたりするのだろうか。
どうして、そうも不寛容なのか。
身の回りの(どこにでもころがっているような)過ちにはそんなに神経質でありながら、どうして社会を支配する巨悪には目をつぶるのか。どうして力を合わせてそういったものと闘おうとしないのか。もちろん、答えは簡単だ。もともと他人と組んで何かをするのが億劫なのである。そんなことより、自分の神経に触るやつのほうが許せないのだ。これも離人症傾向のひとつの表れかもしれない。

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自分のことを言われているようで、とても恥ずかしゅうございました。
不寛容。
他人に厳しく、自分に甘い、ということです。
頭はホットで、心はクール、なのです。

心はホットで、頭はクール、でなければいけないのに、です。

「人身事故の影響で電車は、○○駅で停車しております。~」という車内放送を聞くと、
ええい迷惑な奴じゃ、とホットになってしまいます。

そんな自分が恥ずかしゅうございます。

では、御機嫌よう。

あ、それから視聴率最低となった「ゲゲゲの女房」ですが、私は久しぶりに毎日見ようと思いました。

では。




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